- イカメット申請の準備にどれくらいの時間が必要なのか知りたい人
- イカメット申請の準備中だが、思ったより時間がかかっている人
- トルコに長期滞在をする予定なので、イカメットの情報を知りたい人
トルコでの長期滞在をする際に必ず申請が必要となるイカメットですが、イカメット申請までにたくさんの準備をこなす必要があります。
このイカメット申請作業は、ビザなしで入国をしている間に全てを済ませる必要があり、日本人の場合は180日間のうち合計90日間以内でこれらの作業を進める必要があります。
とはいえ、初めてのイカメット申請だと、それぞれの準備にどれくらいの時間・日数がかかるのか想像つかないですよね。
この記事では、イスタンブールでイカメット申請経験がある筆者が、イカメット申請に必要な準備と、それぞれの準備に必要な日数(かかった時間)を、筆者の体験ベースで解説していきます。
この記事を読んで、イカメット申請準備から申請完了までのスケジュール感を抑えて、効率的に申請を進めていきましょう!
【結論】イカメット申請準備〜申請完了までは大体2〜3ヶ月
イカメットの申請にかかる所要時間を解説していきます。
申請まで:大体2〜3ヶ月かかる
イカメット申請にはどれくらいの準備期間が必要ですか?
イカメット申請の準備にかかる時間は、新規申請の場合で大体2〜3ヶ月くらいです。
イカメット申請に必要な準備は非常に多く、ほどほどに観光もしつつ、トルコでの暮らしを楽しみながら準備を進めるとなると、結構時間がかかります。
特に、
- インフレで家賃が高い物件が多い
- 賃貸物件の需要増加
- 25%ルールによるイカメットが取得できる地域の制限
などの理由から、利便性や条件に見合う物件を見つけるのが難しくなっており、最初のステップである物件探しに時間がかかります。
日本でさえ物件探しには時間がかかるものですが、生活事情や地域事情が違うトルコで、土地勘がない状態から条件に見合う賃貸物件を探すとなると非常に時間がかかるため、とにかく効率的に進めていく必要があります。
物件が決まったあとには、イカメット申請フォームの作成、税務署での支払い、移民局での面接などを進める必要があり、トータルで全体で約2〜3ヶ月程度かかるのが実情です。
申請期限:認められている滞在期間(=最大90日)以内
申請の準備に大体2〜3ヶ月かかるのは分かりましたが、申請期限などはありますか?
イカメットの申請は、入国規定で認められているビザなしでの滞在期間(=最大90日間)以内に進める必要があります。
ただし、直近でトルコに滞在歴がある場合は滞在期限が短い場合もあるので、注意が必要です。
▼日本人がトルコへ入国する場合の入国条件
観光や会議への出席などを目的とした滞在であれば、3ヶ月(180日間内で合計90日間)以内までの滞在については査証(ビザ)不要。
90日の滞在期限前にトルコを出国し、再入国した場合でも、上記の180日間内に合計90日間を超えてはいけない。
つまり、180日(=半年)以内にトルコへ入国したことがない場合は、最大90日間滞在ができるため、90日間の中で準備を進めることになります。
一方で、180日以内に既にトルコへ滞在歴があった場合は、最大90日間から過去の滞在歴日数が差し引かれ、残った期間以内にイカメット申請の準備を進める必要があります。
例えば、180日以内に30日滞在歴がある場合は、「90日(最大日数)− 30日(過去の滞在日数)= 60日(申請までの残り時間)」となります
また、イカメットの申請は、面接に通過した時点(=受理処理番号シールが貼付された時点)で申請完了となります。
面接に通過し、イカメットに関連する書類を全て提出した後は猶予期間となるため、申請結果の待機中にビザなしでの滞在期間を超えてしまった場合でも、滞在自体には問題ありません。
ただし、その後イカメットが却下された場合まで考えてみると、少し面倒です。
▼滞在期間を超えて待機し、却下された場合は?
【イカメットが取得できた場合】
イカメットカードを取得するまでトルコ国内に居れば問題ありません。
【イカメットが取得できなかった場合】
却下の通知を受けてから10日以内に出国する必要があります。
【参考】:BARIGLOBAL – When Do I Have to Leave Turkey?
ただし、実際は出国審査官の裁量によるところもあり、出国審査時に担当官とトラブルになる可能性があります。
極力リスクを減らすためにも、早めにイカメット申請を完了し、審査結果を滞在期間内に受け取れるよう余裕を持たせることをおすすめします。
申請準備にかかった日数をすべて公開
具体的に、イカメット申請の準備にどれくらいの時間がかかるのかイメージ湧かないです。
筆者が、実際に2022年にイカメット申請を行った際の、準備にかかった時間とその経過は以下の通りです。
全体(物件探し〜イカメット申請完了まで)でかかった日数は62日です。
実際には、この期間の間に土日祝(関係機関が閉まっているため何も出来ない日)や、怠けて何もしなかった日、移民局での面接日が決まるまでの待機日数などがあるため、これらを加えるともう少し日数が増えるものの、ある程度計画的に進めていた筆者でも62日ほどがかかりました。
また、イカメット申請の結果は、申請が完了してから11日後に「e-ikamet」にて通告されました。
やはり結構な時間がかかるんですね。具体的に、それぞれの準備にどれくらいの日数がかかるのか知りたいです。
それぞれの準備にかかった日数の詳細を、順を追って解説します。
トルコの携帯電話番号を取得
必要な日数:約5分
イカメットを申請する際にはトルコの携帯電話番号を取得する必要があります。空港や街中の携帯キャリアで5分程度でSIMカードを購入できるため、そこまで時間はかかりません。
物件探し〜物件の契約
必要な日数:約14〜30日
イカメット申請の際には、まず初めに居住実態のある住所を用意する必要があります。
物件を契約するまでには、「部屋探し」「内見」「契約」の3ステップが必要ですが、土地勘がない状態から条件に見合う賃貸物件を探すには、非常に時間がかかります。
ある程度大きくスケジュールを構えたほうが安心なため、2週間〜約1ヶ月程度見ておくと安心です。
公証役場での賃貸契約の認証
必要な日数:約1日
無事に賃貸物件を契約できた後は、物件のオーナーと一緒に公証役場(Noter)へ行く必要があります。
公証役場で必要となる作業自体は
- パスポートの公証
- 賃貸契約の公証
- 公証内容の通訳
- 税金番号の発行
等で、大体1〜2時間程度で終了します。
イカメット申請フォーム作成
必要な日数:約14日
イカメット申請フォームは、移民局が提供するイカメット申請サイト「e-ikamet」にて行いますが、システム自体の挙動が非常に不安定で、「システムがダウンして数日使えない」という状況がよくあります。
また、自力で行う場合は非常に労力がかかる作業になるため、ある程度余裕を持ってスケジュールを確保するのがおすすめです。
こちらの申請作業自体を代行業者へ丸ごと依頼し、空いた時間を有効活用するのもおすすめです。
トルコの健康保険に加入
必要な日数:約2〜3日
イカメット申請にあたり加入が必要となる健康保険ですが、オンラインから即日加入が可能です。
代行業者に依頼している場合は、こちらの保険会社の選定・加入まで行ってくれるため、特に準備や作業等は不要ですが、保険会社によっては保険証書の発行・受領まで数日かかる場合もあります。
税務署での支払い
必要な日数:約1日
イカメット申請にあたり必要となる「イカメットカード発行手数料」「居住許可料」の支払いは最寄りの税務署にて行います。
税務署での支払いは約30分〜1時間程度で終了します。
なお、移民局での面接後に「シングルエントリービザ料」の支払いが必要なため、その際にも再訪問します。
移民局での面接〜申請完了
必要な日数:約15〜30日
イカメット申請で最も重要な局面が、移民局での面接です。
イカメット申請フォームの作成時に面接を行う移民局を選択しますが、面接日が決定するまでに数日の待機期間があり、筆者の場合は8日の待機期間がありました。
移民局での面接時には、書類の差し戻しや再提出、追加書類の要求などが発生するため、トータルで見ると数週間ほど時間がかかるケースが多いです。
筆者の場合は、合計で3回ほど移民局に訪問したため、申請が完了するまでトータルで15日ほどかかりました。
なお、移民局への訪問回数は「不足している書類の数量」「移民局から求められる追加書類の内容・数量」などにより変わるため、注意が必要です。
申請完了〜結果待ち
移民局で面接に通過(=受理処理番号シールが貼付)されると、イカメットの申請は正式に完了となります。これ以降は待機期間となり、この期間中にビザなしでの滞在期間を超えてしまった場合でも、問題はありません。
イカメット申請時の混雑状況や時期など、複数要因により結果が出るまでの日数は前後しますが、概ね約2週間前後で結果が出る事が多いようです。
筆者の場合は申請が完了してから11日後にe-ikametにて通告されました。
【まとめ】イカメット申請準備に必要な日数は約2〜3ヶ月
イカメット申請までかかった日数まとめ
・イカメット申請にかかる時間は、大体2〜3ヶ月くらい
・180日間内に合計90日間を超えて滞在する場合はイカメットが必要
・物件探しと面接が難所
イカメット申請の準備にかかる時間は、新規申請の場合で大体約2〜3ヶ月ほどです。筆者の場合は62日かかりました。
イカメット申請を実際に進めてみると、
- ゆっくり観光をしたい日
- 土日祝日(関係機関が閉まっていて何もできない日)
- 疲れてしまい何もやる気が出ない日
- 移民局での面接日が決まるまでの待機日数
など、きっちり計画していても思うように進まない局面なども出てきます。
なお、イカメット申請は入国規定で認められているビザなしでの滞在期間(=最大90日間)以内に進める必要があります。過去180日以内にトルコでの滞在歴がある場合は時間も少なくなるため、注意が必要です。
ルール上は面接に通過した時点(=受理処理番号シールが貼付された時点)で申請完了となるため、とりあえず移民局での面接通過まで持ちこたえればセーフにはなるものの、その後イカメットが取得できなかった場合は、却下の通知を受けてから10日以内に出国する必要があり、出国審査時に担当官とトラブルになる可能性もあります。
イカメット申請はこれらの注意点に気をつけたうえで、計画的に進めるようにしましょう。
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