【2024年】イスタンブールカードの買い方・チャージ方法

イスタンブールの移動に欠かすことができない公共交通機関ですが、イスタンブールで公共交通機関を利用する際には、「イスタンブールカード」が必要です。（一部交通機関を除く）

イスタンブールカードは交通機関への乗車がスムーズになるだけでなく、乗り換え時には2回目以降の乗車が割引されるなど、メリットも大きいのでおすすめです。

この記事では、イスタンブール在住者である筆者が、イスタンブールカードの購入方法・チャージの方法などを解説していきます。

本記事の掲載情報・料金について

本記事にて掲載されている情報は、取材時（2024年08月現在）の情報となります。
トルコではインフレが加速しており、執筆時点での料金と異なる場合があります。
なお、記事内での算出金額は執筆時点での為替レートに基づき1TL=¥4.4で算出しております。

イスタンブールカードとは

イスタンブールカードとは、日本の交通機関で使うことができる交通系ICカード（SuicaやPASMOなど）と同じようなもので、交通機関の改札時にかざすだけで、スムーズに乗車ができるようになるカードです。

イスタンブール市内の公共交通機関では、日本の切符や乗車券などのように券売機や窓口で行き先に応じた料金で購入するシステムではなく、一律の運賃を支払う形となります。そのため、予め一定の金額をイスタンブールカードにチャージしておき、利用に応じて一律の料金が引き落とされる形となります。

なお、イスタンブールカードは市内全域のほとんどの公共交通機関で利用ができます。

イスタンブールカードを持っていない観光客などに向けて1回券や10回券などの電子チケット（回数券）も販売されていますが、乗り換えを含めて4回以上イスタンブール市内を交通機関で移動すると元が取れるため、イスタンブールカードの購入がおすすめです。

イスタンブール市内の交通料金については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

イスタンブールカードのメリット

イスタンブールカードを利用した場合、2時間以内の乗り換えには乗り換え割引が適用されます。
（交通機関からメトロバスに乗り換えた場合のみ割引対象外）

乗り換え回数	料金
初乗り料金	20.00TL（¥88）
1回目乗り換え	14.32TL（¥63）
2回目乗り換え	10.87TL（¥48）
3回目以降乗り換え	6.87TL（¥30）

また、イスタンブールカードは、家族や友人などの同伴者と複数人でシェアして利用することができます。

グループで1枚だけ持っておけば、カード自体の購入費用を節約することができますので、短期滞在などの場合でも安心です。

イスタンブールカードが使える交通機関と料金体系

イスタンブールカードの料金・購入できる場所

2024年08月現在、イスタンブールカードの初回発行手数料は、130.0TL（¥575）です。

1回購入した後は専用の機械からチャージが可能です。

一部のキオスク（街にある小さな売店みたいなもの）や、一部のスーパーマーケットでも購入が可能ですが、基本的には後述するイスタンブールカード専用券売機での購入が一般的です。

	料金
初回発行手数料	130.0TL（¥575）
乗車料金（初乗り）	20.00TL（¥88）
主な購入場所	イスタンブールカード専用券売機一部のキオスク一部のスーパーマーケット

料金は取材時（2024年08月現在）の情報となります。
レートは執筆時点の為替レートに基づき1TL=¥4.4で算出しております。

主要なイスタンブール市内の交通機関と利用可否

イスタンブールカードが利用できる市内の主要な交通機関は以下の通りです。

公共交通機関の種類	使える乗車券の種類
メトロ	イスタンブールカード/回数券
トラム	イスタンブールカード/回数券
ノスタルジックトラム （イスティクラルストリート）	イスタンブールカード/回数券
フニキュレル （地下ケーブル）	イスタンブールカード/回数券
マルマライ線	イスタンブールカード/回数券/マルマライチケット
フェリー	イスタンブールカードのみ
市内バス	イスタンブールカードのみ
メトロバス	イスタンブールカードのみ

なお、以下の公共交通機関ではイスタンブールカードが利用できないため、注意が必要です。

公共交通機関の種類	代わりに使える支払い方法
タクシー	現金/クレジットカード
ドムルシュ	現金のみ
エアポートバス （イスタンブール空港/サビハ空港↔市内）	クレジットカード/アプリで事前購入

イスタンブールカードの購入方法・チャージの方法

イスタンブールカードの購入・チャージでは、　黄色または青色の専用の券売機（Biletmatik）を利用します。駅の改札付近や、フェリー乗り場、一部のバス停などに設置されています。

イスタンブールカードの購入方法

イスタンブールカードの新規で購入する方法を解説していきます。

【イスタンブールカードを購入する際の注意】

・購入する際はお釣りが出ないので注意しましょう。
・挿入した金額から発行手数料分の70TLを引いた金額は自動的にチャージされます。

（例）200TL紙幣を挿入した場合：130TLが発行手数料として差し引かれ、残り70TLは自動的にチャージされます。

イスタンブールカードのチャージ方法

イスタンブール市内の主要な交通機関（メトロ、トラム、市内バス、フェリー）であれば、初乗りは20.00TLほどで利用できます。

20TLのチャージ	約1回乗車できる
50TLのチャージ	約2回乗車できる
100TLのチャージ	約5回乗車できる

よくある質問

イスタンブールカードについて、よく聞かれる質問をこちらにまとめました。

イスタンブールカードの残高の確認方法は？

イスタンブールカードの残高は、イスタンブールカードにチャージする際に利用する専用券売機で確認ができます。

公式アプリ「istanbulkart」でも確認が可能ですが、アプリの利用登録にはトルコ国内での電話番号とトルコ国民番号が必要なため、観光で滞在する場合は専用券売機で確認するのが一般的です。

イスタンブールカードにチャージできない！

イスタンブールカードの月間チャージ上限を超えてしまった可能性があります。

2022年以降、イスタンブールカードには月間あたりのチャージ上限が設定されています。

下記の上限を超えてチャージをしようとすると、チャージ画面でエラーメッセージが表示されチャージができなくなります。

旅行者（本人確認なし）	500TL
在住者（本人確認済み）	2,750TL

上限を超えてしまった場合は1ヶ月間チャージができないため、新たにイスタンブールカードを購入する必要があります。

旅行者の場合、トラムやメトロ、フェリーをたまに使うような短期滞在であれば問題ありませんが、滞在日数が1週間を超えるような場合は移動回数が増えるため、チャージ上限に達してしまう可能性があります。

HESコードとは？【不要です】

HESコードとは

・トルコ共和国当局が過去に発行していた個人識別番号のことです。外国人には入国時に個別に発行されていました。
・新型コロナウイルスの流行に伴い、2020年9月〜2022年3月まで導入されていました。
・感染者追跡のため、イスタンブールカード利用時には事前に紐付けが必須でした。

他サイトで、「イスタンブールカードの利用にはHESコードの紐付けが必要」という掲載がある場合がありますが、2022年3月末付でHESコードは廃止となっているため、現在ではHESコードの紐付けは不要となっています。

余った残高は返金してもらえる？

イスタンブールカードの購入時に支払う発行手数料は返金されませんが、チャージした分が余った場合には、イスタンブールカード申請センターで申請書類を提出することで返金の申請が可能です。

ただし、返金は銀行口座への振込となり、日数がかかります。また申請書類の提出等にも時間がかかるため、観光などの短期滞在の場合には不向きです。

くまの

観光などの滞在であれば常に必要分だけチャージし利用するのがおすすめです！

イスタンブールカードの購入・チャージ方法まとめ

イスタンブールカードの購入・チャージまとめ

・交通機関の改札時にかざすだけで、スムーズに乗車ができるようになるカード
・2時間以内の乗り換えには乗り換え割引が適用される
・家族や友人などの同伴者と複数人でシェアして利用できる

1枚持っておくだけでイスタンブールの移動もグンと楽になるので、イスタンブールに滞在するのであれば、イスタンブールカードを購入するのがおすすめですよ。